伊達公子と浦沢直樹(ほぼ日の学校)

ほぼ日の学校で伊達公子浦沢直樹を聞いた。

(ほぼ日の学校は有料ですがリンクはこちら。https://school.1101.com/

 

伊達公子は最初にプロでやっていた時は辛くてやめたのは知っていたし、何年も経って復帰してからは本当にテニスを楽しんでいたのは知っていた。でも復帰の理由が日本の女子のこれからを考えてだったというのは知らなかった。グラフとエクスビションのために準備をしたらテニスが楽しくなり、実際にグラフと試合して手応えをつかんだので復帰したと当時は話していたようにも思う。直接のきっかけがそうだったということなのだろう。

それよりも話の中でああそうだと再確認したのは、選手時代はすべて逆算でやってきたと。試合が11時からなら10時50分には準備が終わっていなければいけないから、シャワーを浴びて、試合用のウエアに着替えることを考えると10時にはロッカールームに入っていなければいけなくて、ということは練習は9時半から10時までで、そこから朝食は何時、起床は何時、前の晩は何時に寝なければいけないと考えていたと。

それは直前の短期的なことだけではなく、長期目標として世界でトップ10という目標があればそこから逆算していって今、何をすべきかということまで考える必要があるのに、今のジュニアは真面目だけれど、そういう意味での真剣さが足りないと。

それてジュニアの話だけでなく、私たちも漠然と毎日を過ごしている場合じゃないんだよなあと考えさせられた。

 

浦沢直樹は漫画は実は読んだことがなくてあまりよく知らないのだけれど、糸井さんとの話がとても面白かった。色々と面白かったけれど特に印象に残ったのが、昔の漫画の主流だった週刊の漫画雑誌について。

毎週あの量の漫画を描く漫画家があれだけの数いたので日本は漫画大国になったというのも大切だけれど、毎週少しづつ連載を読むことで次の号が出るまでに読者は話の展開を考えるようになってそれが更に漫画を読む深みを増すという話。だから大人買いしたり、漫画喫茶で一気に読むような読み方では本当に漫画を読めていないのかもしれないと。

漫画を読めないという人がいるけれど、そういう人は文字を読みと絵を見るということを同時に行うという漫画の読み方ができない人だと思うと言っていたのは、へえ、だった。日本人が映画でも字幕で楽しめるのは漫画で練習しているからだと。確かに海外では吹き替えが主流で私も吹き替えだと役者の力量の大きな部分がわからなくなってしまうのに楽しめるのかと思っていたけれど、字幕で楽しめるのは漫画のおかげだったんだと妙に納得。

読書も漫画も一気に読まずに時間をかけて自分の中でも考えて熟成させながら楽しめるようになるのが本当なんだろうなあと思わされる対談でした。

 

とりとめのない自分に向けたメモになりましたがとても面白かったです。